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マンションの管理費と修繕積立金:いくらが妥当?内見で確認したいこと

マンションを買うと、ローンのほかに管理費と修繕積立金が毎月かかります。国土交通省のガイドラインをもとに修繕積立金の目安を整理し、購入前に確認したいポイントをまとめました。

2つの費用の違い

マンションを購入すると、住宅ローンのほかに毎月2つの固定費がかかります。管理費と修繕積立金です。どちらも区分所有者でつくる管理組合に支払いますが、使い道が異なります。

管理費は日々の運営に使われます。管理会社への委託費、共用部分の清掃や水道光熱費、エレベーターや消防設備の定期点検などです。タワーマンションでコンシェルジュやフィットネスルーム、ラウンジがある場合、そのサービス費用も通常は管理費に含まれます。

修繕積立金は、外壁や屋上防水、エレベーターの更新、給排水管の交換など、将来の大規模修繕に備えて積み立てるお金です。共用部分の修繕に充てるもので、各住戸の室内リフォーム費用は原則として含まれません[1]。

管理費が足りなければ日常のサービスが低下し、修繕積立金が足りなければ、修繕の時期に一時金の徴収が必要になったり、工事そのものができなくなったりします。購入前により注意して見たいのは後者です。

修繕積立金の目安:国土交通省のガイドライン

国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(2024年6月改定)は、多数の長期修繕計画の事例をもとに、専有面積1㎡当たりの月額の目安を示しています[1]。

建物の規模 平均値(円/㎡・月) 事例の3分の2が含まれる幅(円/㎡・月)
地上20階以上 338 240~410
20階未満・延床面積5,000㎡未満 335 235~430
20階未満・5,000~10,000㎡ 252 170~320
20階未満・10,000~20,000㎡ 271 200~330
20階未満・20,000㎡以上 255 190~325

地上20階以上が別枠になっているのは、外壁修繕に特殊な足場が必要で、共用部分の割合も高く、修繕工事費が増えやすいためです[1]。機械式駐車場がある場合は、台数に応じた加算も必要とされています[1]。

注意:「計画期間全体の平均額」です

誤解されやすいのは、上の表が長期修繕計画の期間全体(たとえば30年)を平均した金額であり、「今、毎月いくら払うべきか」ではない点です[1]。

修繕積立金の積立方法には主に2つあります[1]。

  • 均等積立方式:当初から定額で積み立て、将来の大幅な値上げを前提としない方式。ガイドラインは、将来にわたって安定的に積み立てる観点から望ましいとしています。
  • 段階増額積立方式:当初は少額で負担が軽く、計画に沿って段階的に引き上げる方式。値上げの時期に区分所有者の合意が得られず、積立金が不足するおそれがあります。

ガイドラインの例では、30年間に1戸当たり522万円の修繕費が必要な場合、均等積立方式なら月額約14,500円。段階増額積立方式では、購入時に修繕積立基金36万円を徴収し、初年度は月額6,000円、その後5年ごとに月額3,000円ずつ引き上げ、26~30年目には月額21,000円になります[1]。

現在の修繕積立金が目安より大幅に低くても、「安い」とは限りません。将来の値上げが予定されている可能性があります。

具体例で計算してみる

地上20階以上のタワーマンションで、専有面積75㎡の住戸を検討しているとします。ガイドラインの平均値338円/㎡・月で計算すると、計画期間全体の平均は月額約25,350円です[1]。

  • 現在の修繕積立金が月額25,000円前後なら、ガイドラインの平均に近い水準です[1]。
  • 現在が月額12,000円なら、長期修繕計画で将来の値上げ時期と金額を確認し、値上げ後の金額を資金計画に織り込んでおく必要があります[1]。

あくまで大まかな比較です。ガイドライン自体も、建物ごとに設備や規模、劣化状況が異なるため、個別の長期修繕計画を確認するよう求めています[1]。

購入前に確認したい5つのポイント

  1. 長期修繕計画の有無と見直しの頻度。 ガイドラインは、5年程度ごとの見直しを求めています[1]。計画が古いと金額が実態に合っていない可能性があります。
  2. 積立方式と、今後の値上げの時期・金額。
  3. 修繕積立金の残高と、滞納の有無。 滞納が多い建物は、大規模修繕のときに問題が起きやすくなります。
  4. 大規模修繕の実施履歴と次回予定。 外壁、防水、エレベーターなど主要部分がいつ更新されたか、次回の大規模修繕までに積立金が足りるかを確認します。
  5. 管理費に含まれるサービスの内容。 コンシェルジュやフィットネスなどの設備が多ければ管理費が高いのは自然です。費用とサービスが見合っているかがポイントです。

これらは、管理会社が発行する「重要事項調査報告書」や長期修繕計画に記載されており、契約前に仲介会社から提示を受けられるのが通常です。

まとめ

管理費はサービスの中身で、修繕積立金は計画の中身で判断します。修繕積立金は国土交通省ガイドラインの目安で大まかに比較したうえで、長期修繕計画で将来の値上げ予定を確認すると、実際の保有コストが見えてきます。特定の建物の管理状況を知りたい方は、お気軽にご相談ください。資料の取り寄せと読み解きをお手伝いします。

出典

  1. 国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン(令和6年6月改定)」2024年6月(閲覧 2026年10月25日)

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、投資・税務・法律上の助言ではありません。数値は末尾の出典の公表時点のものであり、その後変わる可能性があります。個別のご判断は専門家にご相談ください。

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